TOEIC L&RとSpeaking/Writingの違い|目的別に選ぶ試験ガイド
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「TOEIC」と聞いて多くの人がイメージするのは「TOEIC Listening & Reading Test」(通称:TOEIC L&R)です。しかしTOEICにはもうひとつ、「TOEIC Speaking/Writing Tests」(通称:TOEIC S&W)という試験も存在します。
就職活動でのスコア提出、転職での英語力証明、海外勤務を見据えた自己アピール——目的によって受けるべき試験は異なります。この記事では両試験の違いを詳しく解説し、あなたの目的に合った選択の判断材料を提供します。
TOEICシリーズの全体像
TOEIC(Test of English for International Communication)は、米国のETS(Educational Testing Service)が開発し、日本ではIIBC(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)が実施・運営しています。
TOEICシリーズは英語の4技能(聞く・読む・話す・書く)を評価するために複数の試験で構成されています。
- TOEIC L&R(Listening & Reading):聴解力・読解力を測定する筆記試験。日本で最も普及している
- TOEIC S&W(Speaking & Writing):発話力・ライティング力を測定するコンピューター試験
- TOEIC Bridge L&R:初級者向けL&R試験
- TOEIC Bridge S&W:初級者向けS&W試験
この記事では、社会人・学生が最も多く受験するTOEIC L&RとTOEIC S&Wの2つに絞って解説します。
TOEIC L&R(Listening & Reading)の詳細
試験形式
TOEIC L&Rは200問・120分(途中休憩なし)の筆記試験です。マークシート方式で実施され、全問マルチプルチョイス(4択)です。
| セクション | パート | 問題数 | 内容 |
|---|---|---|---|
| Listening(約45分) | Part 1 | 6問 | 写真描写 |
| Part 2 | 25問 | 応答問題 | |
| Part 3 | 39問 | 会話(3人対話含む) | |
| Part 4 | 30問 | 説明文 | |
| Reading(75分) | Part 5 | 30問 | 短文穴埋め |
| Part 6 | 16問 | 長文穴埋め | |
| Part 7 | 54問 | 長文読解(単一・複数文書) |
スコアリング
TOEIC L&Rのスコアは10〜990点(5点刻み)で、Listeningスコア(5〜495点)とReadingスコア(5〜495点)の合計です。合否はなく、受験者全員がスコアを受け取ります。
スコアレポート
公開試験の場合、試験から約30日後にオンラインでスコアが確認できます。さらに約45日後に公式認定証が郵送されます。TOEIC S&Wと異なり、能力スコア(Abilities Measured)としてリスニング・リーディングそれぞれ複数の評価項目のスコアも確認できます。
TOEIC Speaking/Writing(S&W)の詳細
試験形式
TOEIC S&WはSpeakingテストとWritingテストの2種類に分かれており、それぞれ独立して受験できます。コンピューターを使用して実施され、専用テストセンターか認定会場での受験が必要です。
Speakingテストの構成
約20分間、マイクに向かって問題に答えます。
| タスク | 問題数 | 内容 |
|---|---|---|
| 音読(Read a text aloud) | 2問 | 英文を読み上げる |
| 写真描写(Describe a picture) | 1問 | 写真の内容を説明する |
| 質問への応答(Respond to questions) | 3問 | アンケート結果を見て質問に答える |
| 情報を用いた質問への応答 | 3問 | 情報を参照して質問に答える |
| 解決策の提案(Propose a solution) | 1問 | 問題を聞いて解決策を提案する |
| 意見を述べる(Express an opinion) | 1問 | トピックに対して意見を述べる |
Writingテストの構成
約60分間、キーボードでライティング問題に答えます。
| タスク | 問題数 | 内容 |
|---|---|---|
| 写真描写(Write a sentence based on a picture) | 5問 | 写真を説明する文を書く |
| メール作成(Respond to a written request) | 2問 | メールに返信する |
| 意見を述べる(Write an opinion essay) | 1問 | トピックに対する意見文を書く |
S&Wのスコアリング
SpeakingテストとWritingテストはそれぞれ0〜200点(10点刻み)で採点されます。AIと人間の採点者が組み合わさった方式で評価されます。スコアは受験後約5営業日以内にオンラインで確認できます。
L&RとS&Wの比較一覧
| 項目 | TOEIC L&R | TOEIC S&W |
|---|---|---|
| 測定スキル | 聴解・読解(受容技能) | 発話・ライティング(発信技能) |
| 試験形式 | マークシート(紙) | コンピューター(話す・タイピング) |
| 試験時間 | 120分 | S:約20分 / W:約60分 |
| スコア範囲 | 10〜990点(5点刻み) | 各0〜200点(10点刻み) |
| 受験費用(目安) | 約6,490円(公開試験) | 各約8,600円前後(S or W単独) |
| 受験会場 | 全国の試験会場 | テストセンター・認定会場のみ |
| 企業・就職での認知度 | 非常に高い(ほぼすべての企業で認知) | 一部の企業・海外部門で活用 |
| スコアレポート | 公式認定証(郵送)+ オンライン確認 | オンライン(正式スコアレポートも発行可) |
受験費用は実施団体・会場・時期によって変動する場合があります。最新の情報はIIBC公式サイトでご確認ください。
目的別・受験すべき試験の選び方
就職活動・新卒採用エントリー
L&R推奨
- 日本の多くの企業がL&Rスコアを選考基準として採用している
- 「TOEIC○○点以上」の応募条件はL&Rスコアを指すことがほとんど
- 就職活動での提出・アピールにはL&Rが圧倒的に有利
転職活動・英語力のアピール
L&R推奨(場合によりS&W追加も有効)
- 転職エージェントや求人票での英語基準もL&Rスコアが主流
- グローバル企業・外資系企業のポジションではS&Wスコアが評価されることもある
- 「コミュニケーション力を重視する職種」への応募にはS&Wが説得力を持つ場合がある
海外駐在・海外勤務を目指す
S&W併用推奨
- 海外で実際に使うのは「話す・書く」能力。S&Wのスコアが実務力の証拠になる
- 社内での海外異動申請にS&Wスコアを求める企業も増加傾向とされている
- まずL&Rで700〜800点台を確保し、その後S&Wを受験するステップが現実的
大学院入試・留学準備
L&Rが一般的(志望先の要件を確認)
- 国内大学院の入試では主にL&Rスコアが基準とされることが多い
- 海外大学院の場合はIELTS・TOEFLが求められることが多く、TOEICは補助的な役割
- 国内での英語能力証明としてはL&Rが認知度が高い
英語力の自己確認・スキルアップ
S&W推奨
- 日本人が苦手とする「話す・書く」を客観的に把握する機会になる
- L&Rでは見えてこない「アウトプット力の現在地」が数値化できる
- オンライン英会話・コーチング開始前後の実力測定にも活用できる
両方受験する場合の戦略
L&RとS&Wの両方を受験することで、英語の4技能すべての客観的な数値を持つことができます。特に「英語をアピールポイントにしたい」ビジネスパーソンには有効な戦略です。
受験順のおすすめ
まずL&Rで基礎的なスコアを固めてから、S&Wに挑戦するのが一般的なアプローチです。L&Rの学習はS&Wにも直接的に役立ちます。リスニング力が上がればSpeakingテストへのインプットも増え、Readingで鍛えた語彙・文法力はWritingに直結します。
推奨ステップ
1. TOEIC L&R 600点→700点台を目指す
2. L&Rの学習を継続しながら、英語アウトプットの練習を追加
3. TOEIC S&W(Speakingから始めるとよい)を受験
4. 両試験のスコアでバランスのとれた英語力を証明
英語のアウトプット力(話す・書く)を高めるためには、オンライン英会話サービスが有効です。ネイティブ講師やビジネス英語専門コーチとの練習を通じて、TOEICのS&W対策にもなるスピーキング力を磨くことができます。
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