英語の「comprehensible input」学習法|レベルに合う教材の選び方【動画で解説】
最終更新: 2026-07-25
目次
「読み聞きする教材のレベルが、自分に合っているのか分からない」——多読・多聴に取り組む中で、こう感じたことがある方は多いのではないでしょうか。この記事では、独学で英語をC2レベルまで伸ばしたという学習者が公開した動画をもとに、教材選びの具体的な基準と、インプットを力に変えるための取り組み方を整理します。
comprehensible inputとは何か
comprehensible input とは、直訳すれば「理解できるインプット」のこと。英語学習の文脈では、自分にとって難しすぎず、かつ簡単すぎない、ちょうどよいレベルの読み物・映像・音声を指す言葉として使われます。
この記事で紹介する動画「I learned English to a C2 level, so you can just copy me」は、「Veronika's Language Diaries」を運営するVeronikaさんが2025年3月26日に公開したもので、公開から113万回以上再生されています。学校の授業では文法もテストも問題なくこなせていたのに、リスニングだけが伸びなかったという原体験から、実際に自分が行った3つのステップを具体的に語る内容です。
動画で紹介されている独学ステップの全体像
Veronikaさんは高校まで真面目に授業も宿題も文法ドリルもこなしていたものの、"my listening skills were absolutely horrible"(リスニング力だけは絶望的だった)と振り返っています。筆記テストには通っても、実際に英語で話しかけられると固まってしまったとのこと。大学に入ってから、英語を生活の一部にしないと流暢にはなれないと気づき、そこから実践したのが次の3ステップです。
- Step1: 「current level plus one」を守って英語漬けの生活にする
- Step2: 英語を人生の「デフォルト言語」にする
- Step3: 受け身の学習から能動的な学習へ切り替える
それぞれの内容を順番に見ていきます。
Step1: 「今のレベル+1」でインプットを選ぶ
最初のステップは、興味の持てるドラマや本で生活を英語のcomprehensible inputで満たすことです。動画では、選ぶ基準として次のように説明されています。
- 興味を持てるジャンル・作品を選ぶ(続けられることが前提)
- "your current level plus one, just plus one, not plus 20, 30, 100"(今の自分のレベルよりほんの少し上、20も30も上げてはいけない)を意識する
- 目安として、情報の95%が理解できるものを選ぶ
難しすぎるインプットを選ぶと、単語を調べる作業に疲れて挫折しやすくなります。逆に簡単すぎれば退屈して続きません。Veronikaさんは、リスニング・リーディング力が伸び悩む「中級プラトー」の時期に、海外ドラマ「Desperate Housewives」や、ヤングアダルト小説シリーズ「Miss Peregrine's Peculiar Children」を選んで読み進めたと語っています。
Step2: 英語を生活の「デフォルト言語」にする
次のステップは、スマホ・パソコン・SNSの表示言語をすべて英語に切り替えることです。動画では、日記も英語で書き、買い物リストや1日の予定まで英語でメモしていたと紹介されています。
ただし、家族や友人との会話は母語のロシア語のままだったとのこと。生活のすべてを英語化したわけではなく、「自分でコントロールできる部分だけ英語にする」という現実的なやり方だった点がポイントです。
Step3: 受動的学習から能動的学習へ切り替える
最後のステップは、"active learning and passive learning"(能動的な学習と受動的な学習)の違いを意識することです。動画で紹介されている具体的なやり方は次のとおりです。
- ドラマを見るときは、まず字幕ありで内容を理解する
- そのあと字幕を消して同じシーンをもう一度再生し、聞き取れるか確認する
- 気に入ったセリフは一時停止して繰り返す「シャドーイング」を行う
- 読書のときはオーディオブックを聴きながら目でも文章を追い、発音を確認したい単語は音読する
ただ流し見・流し聞きするだけの受動的な学習と、確認や反復を挟む能動的な学習を組み合わせることで、comprehensible inputを実際の力に変えていく、という考え方です。
今日から始める実践のヒント
動画の内容を自分の学習に取り入れるなら、まずは「今のレベル+1」の感覚で聞き取れる範囲のリスニング教材を選ぶところから始めるのがおすすめです。native-realのListenUpは、短い音声を聴いて5択で答える形式のリスニング学習ツールで、登録不要・無料ですぐに試せます。自分が今どのレベルの英語を聞き取れているかを確認する入り口として使えます。
読み物でレベルに合ったcomprehensible inputを探したい場合は、レベル別に読み進められるReadUpも選択肢になります。動画のStep1で紹介されている「難しすぎず簡単すぎない教材選び」の考え方は、多読教材にもそのまま当てはまります。
また、Step3で紹介されている「オーディオブックを聴きながら文章を目で追う」やり方に近い練習をしたい場合は、文章と音声を同時に確認できるSyncReaderも参考になります。
まとめ
独学でC2レベルに到達したというVeronikaさんの動画から、comprehensible inputを軸にした学習法のポイントを整理しました。
- comprehensible inputは「今のレベルより少しだけ上(current level plus one)」を選ぶのが基準
- 目安は情報の95%が理解できるレベル。難しすぎず簡単すぎない教材を選ぶ
- スマホ・PC・SNSなど、自分でコントロールできる範囲から英語をデフォルト言語にする
- 字幕なし再生での聞き取り確認やシャドーイングなど、能動的な取り組みを組み合わせる
この動画はXでも公開中です。シャドーイングの具体的なやり方をさらに詳しく知りたい方は、シャドーイング完全ガイドもあわせてご覧ください。多読の始め方については英語多読のやり方で詳しく解説しています。
よくある質問
Q1. comprehensible inputとは何ですか?
自分にとって「理解できる範囲のインプット」のことです。動画で紹介されている考え方では、今の自分の英語力よりほんの少しだけ上(current level plus one)のレベルの教材を選ぶのがポイントとされています。難しすぎるインプットは単語調べに疲れて挫折しやすく、簡単すぎるインプットは退屈して続かないためです。
Q2. 今のレベルに合った教材はどうやって見極めればいいですか?
動画では、情報の95%程度が理解できるものを目安にすると紹介されています。ドラマや本を選ぶ際、知らない単語や表現が少し出てくるけれど、全体のストーリーは十分に追えるレベルが「current level plus one」の感覚に近いということです。
Q3. 英語を生活の「デフォルト言語」にするには何から始めればいいですか?
動画で紹介されている例では、スマホやパソコン、SNSの表示言語を英語に切り替える、日記を英語で書く、買い物リストや1日の予定を英語でメモする、といった「自分でコントロールできる部分」から始めています。家族や友人との会話まで無理に英語にする必要はなく、切り替えられる範囲だけ英語にするという現実的なやり方です。
Q4. シャドーイングは能動的な学習に含まれますか?
含まれます。動画では、ドラマを字幕ありで内容を理解したあと、字幕を消して再生し聞き取れるか確認する、気に入ったセリフを一時停止して繰り返す(シャドーイング)といった能動的な取り組みが紹介されています。ただ流し見・流し聞きする受動的な学習と対比される形で説明されています。
「今のレベル+1」のリスニング教材を探すなら
短い音声を聴いて5択で答える形式 — 登録不要・無料