英語の it の万能用法ガイド|形式主語・形式目的語・天候・時間・距離
最終更新: 2026-05-24
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「It's raining.」「It is important to study English.」── 英語の it は「それ」と訳す代名詞だけではありません。日本語にはない「形式主語」「形式目的語」「天候・時間・距離の it」など、it には独自の万能用法が多数あります。本記事では、社会人英語学習者が押さえるべきit の主要 6 用法を、具体例つきで体系的に整理します。
it の用法は大きく分けて 2 種類
英語の it には大きく分けて「指す it」と「指さない it」の 2 種類があります。
2 種類の概要
- 指す it(人称代名詞) ── 前に出てきた物・事を指す「それ」。I bought a book. It is interesting.(その本は面白い)
- 指さない it(非人称の it) ── 文法上必要だが特定の物を指さない。天候・時間・距離・形式主語・形式目的語・強調構文がここに含まれる。
本記事では、日本人が苦手とする「指さない it」を中心に解説します。これを使いこなせると、英文の表現幅が一気に広がり、ビジネス英語の精度も上がります。
なぜ日本人は it でつまずくのか
日本語には「主語を省略できる」「形式主語がない」「天候を主語なしで言える」という特徴があります。「雨が降っている」「英語を勉強することは大事」を直訳すると主語に困るのが、it でつまずく根本原因です。it は「英語が主語を必須とする言語であることの帰結」として理解してください。
用法1:形式主語の it ── It is + to / that 〜
英語では主語が長くなりすぎないように、本来の主語を後ろに回して、その代わりに it を主語の位置に置きます。これが形式主語の it です。
It is + 形容詞 + to do
- It is important to study English every day.(毎日英語を勉強することは重要だ)
- It is difficult to learn a new language as an adult.
- It is hard to say goodbye.
本来の主語は「to study English every day」ですが、これを文頭に置くと頭でっかちで読みにくいため、it を仮の主語に置きます。
It is + 形容詞 + that 節
- It is clear that the project is delayed.(プロジェクトが遅れているのは明らかだ)
- It is obvious that we need more resources.
- It is true that remote work increases productivity for some.
It is + for 人 + to do
- It is necessary for us to review the contract.(私たちが契約を見直す必要がある)
- It is easy for him to finish this task.
「for + 人」で動作主を明示します。社会人のメールや提案書で頻出する型なので、ぜひ自分の表現に取り入れてください。
用法2:形式目的語の it ── find it + 形容詞 + to do
形式主語と同じ発想で、目的語が長くなる場合に it を仮の目的語にして、本来の目的語を後ろに回します。
find / think / make / consider + it + 形容詞 + to do
- I find it difficult to wake up early.(早起きは難しいと感じる)
- I find it useful to take notes during meetings.
- I think it wise to consult a lawyer first.
- The new tool makes it easy to schedule meetings.
- We consider it essential to maintain data security.
誤って I find difficult to wake up early と書くと不自然です。find it / make it / consider it のように it を必ず入れてください。
that 節を後ろに置くパターン
- I find it strange that he didn't reply.(彼が返事しないのは妙だと思う)
- We made it clear that the deadline is firm.
ビジネスメールでは「We made it clear that ...」「I find it concerning that ...」が頻出表現です。形式目的語の it を使いこなすと、英文の格が一段上がります。
用法3:天候・時間・距離・状況の it
英語は主語を省略できない言語なので、天候・時間・距離・状況を述べるときに特定の意味を持たない itを主語に置きます。日本語訳には現れない it です。
天候の it
- It's raining.(雨が降っている)
- It's sunny today.(今日は晴れ)
- It's getting cold.(寒くなってきた)
- It snowed last night.
時間の it
- What time is it? ── It's 3 p.m.(今 3 時です)
- It's Monday today.(今日は月曜)
- It's been 5 years since I joined the company.(入社して 5 年経つ)
- It takes 30 minutes to get there.(そこまで 30 分かかる)
距離の it
- How far is it from here? ── It's about 2 km.
- It's a long way to Tokyo from here.
状況の it
- How's it going?(調子どう?)
- It's noisy in here.(ここはうるさい)
- It doesn't matter.(それは問題じゃない)
これらの it は「特定の物」を指していません。英語が主語を必要とする言語であるため、便宜上 it を置いているだけです。
用法4:It seems / It looks like / It appears that
「〜のようだ」「〜らしい」を表す時、英語では主語に it を置いて that 節 / like 節を続けるのが自然です。
It seems / It appears / It looks like
- It seems that he is busy.(彼は忙しいようだ)
- It seems to me that we need more time.(私には、もっと時間が必要に思える)
- It appears that the meeting has been postponed.(会議は延期されたようだ)
- It looks like it's going to rain.(雨が降りそうだ)
- It sounds like a great plan.(いい計画に聞こえる)
It turns out that ── 「〜と判明した」
- It turned out that the data was wrong.(データが間違っていたと判明した)
- It turns out we have enough budget.(予算が足りることが分かった)
It is said that ── 「〜と言われている」
- It is said that Japanese is one of the hardest languages.
- It is believed that remote work boosts productivity.
これらは「主語をぼかしたい」「自分の意見ではなく一般論を述べたい」場面で大変便利です。ビジネスメール・プレゼン・記事執筆で頻出します。
用法5:強調構文の it(It is ... that 〜)
英語には「文の一部を強調したい」時に使う特殊な構文があります。It is [強調したい要素] that 〜の形で、強調したい部分を冒頭に持ってきて視線を集めます。
強調構文の基本形
元の文: I bought this book at the bookstore yesterday.(昨日その書店でこの本を買った)
- 主語強調: It was I that bought this book at the bookstore yesterday.(この本を買ったのは私だ)
- 目的語強調: It was this book that I bought at the bookstore yesterday.(私が買ったのはこの本だ)
- 場所強調: It was at the bookstore that I bought this book yesterday.(買ったのはその書店だ)
- 時強調: It was yesterday that I bought this book at the bookstore.(買ったのは昨日だ)
ビジネス英語での活用例
- It is the quality, not the price, that matters most.(最も重要なのは価格ではなく品質だ)
- It was only after the meeting that I realized the issue.(その問題に気づいたのは会議の後だった)
- It is your feedback that helps us improve.(私たちを改善させてくれるのはあなたのフィードバックです)
強調構文を使えると、英文に「メリハリ」が出ます。プレゼン・スピーチ・記事執筆で 1 〜 2 箇所使うだけで、説得力が大きく増します。
用法6:慣用表現の it
it は数多くの慣用表現にも登場します。決まり文句として丸ごと覚えてしまうのが効率的です。
会話・ビジネスで頻出する慣用 it
- Take it easy.(気楽にね)
- Make it.(成功する・間に合う)── I'll make it to the meeting.
- Got it.(了解)
- That's it.(それです / 以上です)
- Go for it!(やってみなよ!)
- Cut it out.(やめて)
- I can't help it.(仕方ない / 我慢できない)
- It depends.(場合による)
- It's up to you.(あなた次第)
- Let's call it a day.(今日はここまでにしよう)
ビジネスメールで使える慣用 it
- I appreciate it.(感謝します)
- I would appreciate it if you could ...(〜していただけるとありがたいです)
- I'd appreciate it if you'd let me know by Friday.
- Make it work.(なんとか機能させる)
これらは丸ごと暗記すれば、英文の自然さが一段上がります。it を「指す代名詞」とだけ捉えていた人は、ここに挙げた慣用表現を意識的に取り入れてみてください。
it 感覚を体に染み込ませる練習プラン
it の多彩な用法は、文法書を読むだけでは身につきません。大量の英文に触れて型を蓄積するのが最短ルートです。
ステップ1:GrammarUp で形式主語・形式目的語を反復
当サイトのGrammarUpには、形式主語・形式目的語に関する文法問題が多数収録されています。「It is ... to do」「find it difficult to do」の型を解くことで、咄嗟の英作文で自然に出るようになります。
ステップ2:Speaking Instant で口から出す
Speaking Instantでは、日本語を見て即座に英語に変換する練習ができます。「英語を学ぶのは大事だ」「彼が来ないのは奇妙だ」「雨が降っている」のように it 構文が問われる文を反復することで、口から出る瞬間に迷わなくなります。
ステップ3:ReadUp で文中の it を観察する
ReadUpで英文を読むときに、出てくる it を 1 つずつ「指す it か、指さない it か」「形式主語か、強調構文か、慣用か」と分類してみてください。これを続けると、書き手の意図と it の使い方が連動して理解できるようになります。
ステップ4:オンライン英会話で実戦投入
覚えた it 用法は、オンライン英会話で講師に対して使うのが最も定着します。「I find it useful to ...」「It seems that ...」「I'd appreciate it if you could ...」のような型を意識的にレッスンで使ってください。受け放題プランや 5〜10 分の短時間レッスンに対応したサービスなら、忙しい平日でも続けやすい仕組みです。
it の多彩な用法を毎日のレッスンで使い倒す
it 構文は、知識として理解しても咄嗟の会話で正しく出すには反復が必要です。受け放題プランで毎日 5〜10 分の短いレッスンを積み重ねると、It is ... to do / find it difficult to / It seems that 〜 の型が自然に口から出るようになります。
まずは 7 日間の無料体験で、講師との会話の中で it 構文を意識的に使ってみる体験を試してみるのがおすすめです。
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